恋の病の処方箋




 「やべぇ…何だこれ」

 厨房裏のトイレの個室。
 ズボンの中を覗き込んで困惑の表情を浮かべているのは、雑用二日目のモンキー・D・ルフィ。
 雑用の仕事を放り出してトイレに駆け込んだ理由は、その股間にあった。

 ここで働くようになってから、やたらと股間が「元気」なのだ。
 一流レストランの美味いまかないを食っているから精力がついてしまったのだろうか。
 だけど他のコックを見ても、イチモツをおっ勃てたまま仕事をしている奴なんていない。
 自分の股間だけが、やたらとその存在を主張しているのだ。

 原因究明を図って、ルフィは自分の行動を振り返ることにした。


 最初に勃起したのは…そう、サンジという名のコックに出会った時だ。
 あの笑顔を見た瞬間、身体中の血液がすごい勢いで巡り始めた。
 その次は、鍋を振るうサンジを見た時。
 首筋に流れる汗を偶然目にして、そしたら、どうしようもなく疼いてきた。
 そしてさっき、サンジが小麦粉の袋を持ち上げてるのを見た。
 抱え上げる瞬間の「んっ」って声が、今も耳から離れない。

 「…何だ、全部あいつが原因じゃねぇか」

 結論を導き出したところで、下腹部の熱が治まってくれるわけではない。
 ルフィは溜息をひとつ吐くと、ズボンの前を寛げて自分の分身に手をかけた。



 「おーい、雑用ー!…ったく、どこ行きやがったあいつ」

 まかないの時間だというのに一向に姿を現さないルフィを心配し、サンジは店内を探し回っていた。
 横付けされているルフィの船も尋ねたが、戻ってきていないらしい。
 何かと失敗の多い奴だから海にでも落ちたんじゃないか、と一抹の不安を感じていた矢先、トイレから呻き声のようなものが聞こえてきた。


 「……っく、サンジ…」

 一番奥の個室から聞こえる声は、確かに自分を呼んでいる。

 「…おい、腹でも壊してんのか?」

 急にノックされそう聞かれて、驚いたのは中にいたルフィだ。
 何せ今まで「おかず」にしていた相手がドアを一枚隔てた向こうで自分のことを呼んでいるのだ。
 しかも自分はまだ自己処理の途中で、ここからすぐには出られない。

 「ん、ああ、まあ」
 「大丈夫かよ…薬持ってきてやろうか?」

 自分を心配するその優しい声さえも、ルフィの青臭い欲望を刺激する。
 今外に出るわけにはいかないし、かといってサンジを外に待たせたまま自慰を続けるのもおかしな話だ。
 ここは嘘でも腹を壊していることにして、薬を持ってきてもらうのが賢明な判断だろう。

 「く、薬…」
 「わかった、すぐ持ってきてやるから」

 去っていく気配を感じながら、ルフィは手の動きを早める。
 今ので疑惑は確信へと変わった。

 (俺…あいつが欲しいんだ…サンジじゃなきゃ……駄目だ)

 自覚した途端、大きな波が一気に押し寄せてきた。
 前屈みになったルフィは、その想いを吐き出すように、トイレットペーパーの上に白い塊を放った。




 個室から出ると、ちょうどサンジが薬を持ってきたところだった。

 「ほら、薬」
 「…悪ぃ」
 「ったく、食いすぎなんだよお前はよ」

 薬を手渡された時にサンジの白い手に触れて、再び心臓が高鳴る。
 この病気は、本物だ。

 「…俺、病気になっちまった…」
 「随分ショックみてぇだな…ま、早く治せよ」

 ぽん、と肩を叩き厨房に戻るサンジを見遣りながら、ルフィはサンジを仲間にする決意を改めて固めていた。


 恋の病につける薬がないのなら、手に入れるべきものはただひとつ。
 この想いが向かう先にいる、サンジ―――お前だけだ。






オナサンも好きだけどオナルヒも好きだーーー!!!
ってことで自慰ネタ…またか…。

いつものうちの船長より17歳らしい気がします。
まあいつもがエロオヤジすぎるだけですが。

どうでもいいけど「お前だけだ」って言葉を見るとルッチを思い出して噴き出しそうになります。
どうしてくれるんだ!!

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